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ミスター・カエル

Author:ミスター・カエル
暇な時、ものっすごい暇な時に、チラ見する感じで見始めて、最後はガン見してるみたいな。結局は変態と同じじゃねーか。という感じで見てくれればいいかと思います。

遊び半分なブログ。

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サバーバン・ナイツ

ビルの屋上、

手摺を乗り越え、端に足をかけ、飛び降り自殺しようとしている男がいた。

その後ろで、スナイパーライフルと持った殺し屋の男が、それを見ていた。

殺し屋は狙撃の仕事で来ており、対向のビルにいる人物を狙っていた。

そして丁度、自殺しようと立っている男の場所こそが、殺し屋の狙撃するポイントだった。

しかし、男はなかなか動こうとせず、少し思い留まっている様子である。

だが、殺し屋にとっては、ここで自殺されれば、騒ぎになって仕事がやり辛くなる。

かと言って、止めようと声をかければ、ライフルを持った男にびっくりして、その衝動で落ちてしまうかもしれない。

殺し屋は何も出来ず、ただ見ていた。


すると、男は急に後ろを振り向き、殺し屋の存在に気付いた。

殺し屋はびっくりした。

しかし、男の反応はあっさりしたものだった。自殺する者にとってはそれぐらい大したことないのかもしれない。

そして、男は口にした。

男「俺を・・殺しに来たのか・・・?」

今から死のうとしている人間には、この状況にそう思っても無理はないだろうか。

殺し屋は一瞬迷ったが、とっさに返した。

殺し屋「いや・・・お前を止めに来た」

ライフルを持って何を言ってるんだろう。そんな事を言う権利があるのだろうか。

男「あんたカウンセラーか・・?」

殺し屋は他人に情報を漏らす事はできない、隠密な仕事な為、やむなく答えた。

殺し屋「そ・・そうだ」


男「じゃあ、何で銃を持ってるんだ」

その事については触れないででもらいたかったが、それはごもっともな意見だ。

殺し屋「こ、これは・・マイクだ」

男「マイク?」

殺し屋「自殺志望者とカウンセラーとの間は常に遠隔だから、この長いマイクを使って話すんだよ」

男「何でそれが銃なんだ。それに、マイク使わないでも聞こえるだろ」

殺し屋「え?何、何?聞こえない?もう1回言って、」

男の口元に銃口を向ける殺し屋。

男「ちょっと怖いって・・これ。何でマイクなのに銃のディティールがしっかりしてんだよ」

殺し屋「とりあえず、お前、死ぬのは、その、止めとけ」

男「ははっ・・結局それが言いたいわけか。止めたって、俺は死ぬんだよ」

殺し屋「自殺ってのは、自分を殺すということだ。殺すのは・・・アレだぞ」

男「・・何言ってんだよ」

流れでカウンセラーだなんて嘘をついてしまったが、カウンセラーなんて何をしたらいいかわからなかった。

とりあえず、殺し屋というのは寡黙なイメージだが、こんなに口が回るとは大したものだ。

殺し屋「それじゃあ、アレだ・・・さっそく理由を聞いちゃおうじゃないの。その死のうとした理由?」

男「何だよ、その聞き方。話す気になれないな」

殺し屋「言えよ!そこが一番のメインディッシュみたいなもんだろ。」

男「じゃあ、あんたは何でカウンセラーになったのか言ってみろよ」

殺し屋「え!?・・そりゃ、お前・・・人に死んでもらいたくないからだよ・・」

男「何だよ、その単純な理由」

殺し屋「俺が言ったんだから、お前も言えよ!何、こっちだけ言わしてんだ、殺すぞ!」

男「よく自殺しよとしてるやつに「殺す」とか言えるな」

殺し屋「・・あ、そうか、本当だ。自分、上手いこと言うねぇ」

男「いや、これは別に上手いとかじゃねーだろ!もう、いいからどっか言ってくれ!」

殺し屋「そんなわけには行くか、こっちは仕事で来てんだ」


その時、どこからかドン、ドンという銃声の音が響いた。

男「・・な・・なんだ!?」

 ピッ

殺し屋「はい、もしもし・・」

男「携帯の着信音!?今の銃声!あんた何だ!?」

殺し屋「いや、まだですね。ちょっと手間取ってまして・・」

男「・・何だよ、その仕事の話か」

殺し屋「大丈夫です。まだ一歩も動いてません」

男「ふん、いつだって飛び降りてやるよ、俺は」

殺し屋「・・はい、そのときは強行手段に・・」

男「強行だと?やってみろってんだ」

殺し屋「・・はい、アレ使って、殺します」

男「え!?」

 ピッ

殺し屋「さてと・・・」

男「あんた、本当にカウンセラーか?さっきから見てて思ったが」

殺し屋「ならお前こそ、本当に死のうとしてるのか?」

男「何だと?」

殺し屋「俺は仕事上、たくさんの死のうとする人間を見てきたが、お前にはそんな風に見えんな。本当に死ぬ気があるのか、その理由を言ってみろよ」

男「俺は他の奴とは違う。これ以上、俺が生きてると他に迷惑かかっちまうんだよ。だから、もう俺が死ぬしかねぇ・・」

殺し屋「バカヤロウ!!」

男「・・・え!?」

殺し屋「こんなとことで飛び降りて死んだら、下の人に迷惑になるし、後処理だって大変だ。これ以上迷惑かけたくないって言っても、最後まで迷惑かけることになるんだよ!死ぬんだったら他のところで死ね!!」

男「そっちかい・・・だったら死に方教えてくれよ!迷惑かからない死に方を!それで死んでやるよ!」


殺し屋「よし、だったら俺が殺してやるよ」

男「何・・?」

殺し屋は銃を男につきつけた。

男「いや、それマイクだろ?そんなんで・・」

男は顔が恐れた。何だこの殺気は・・。マイクの銃が本物に見えるほど、殺し屋の目は本気だった。


殺し屋「怖いだろう・・・。マイクに怖がってるようじゃ、お前はまだまだなんだよ」

殺し屋「人の目を怖がってんじゃねぇ。人に恨まれてみろよ。死んでいいぐらいの人間になってから偉そうな事を言うんだな」

殺し屋「そしたら俺が、殺しに金を・・・」

男「感動した!!」

殺し屋「・・・え?」

男「俺、間違ってたよ。俺なんてまだまだ小さかったっんだって身に沁みた。ありがとう!」

殺し屋「ああ、えっと・・」

男「あんた、稀に見るカウンセラーだよ。これからも多くの人を救ってください!」

殺し屋「あ・・・は、はい・・」

男は活気を取り戻したかのように、足早に屋上を立ち去って行った。


こうして、殺し屋は人を助けた。

殺し屋「ターゲット、もう居なくなってるよ・・・」

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